犬の「狼爪(ろうそう)」ってご存知ですか?これって良い物?悪い物?

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「狼爪(ろうそう)」という言葉はご存知でしょうか?言葉からすると「狼の爪?」というイメージがあるかと思いますが、実はこの「狼爪」は犬にある物です。

「犬のどこにそんな爪が?」と思うかもしれませんが、飼い犬の前足や後足の内側に生えている、黒っぽい爪のような物を見た事はないでしょうか。それこそが「狼爪」と呼ばれる犬にとってのもう一本の指に当たる存在の爪です。なぜ「狼爪」という爪が犬の足に生えているのか?また、「狼爪」はあっても良い物なのか、駄目な物なのかについてご紹介していきます。

1.「狼爪」がある理由とは?

一般的に犬の肉球模様や、飼い犬の足の裏を見た事がある人であればご存知だと思われますが、犬の指は基本的に4本しかありません。人間は両手両足に5本の指があるのに犬は前足後ろ足ともに4本しかないのはどうしてなのでしょうか?実は犬には使われていない爪がもう一本あるのです。それが「狼爪」と呼ばれる犬のもう一本の爪なのです。

1-1.「狼爪」って何?

犬の足と言えば地面とのクッションの役割を果たす肉球と、地面とのグリップを持つ鉤爪があります。犬は基本的に四足歩行する動物であるため、人間で例えるなら両手両足を全て使って移動しているのです。

犬の指は4本しかないため、人間のように5本指ではない、と思われがちなのですが実は「狼爪」と呼ばれる黒っぽい爪のような物が犬にとってのもう一つの爪に当たるのです。そのため、見慣れない方が「狼爪」を見ると「変な出来物みたいなのが犬から生えている!」と焦ってしまいそうになるかもしれません。

この「狼爪」、本来はしっかりとした役目のある存在だったのですが、長い時間をかけて犬の進化過程でこのような状態になってしまったのです。

1-2.「狼爪」は犬にとって進化の証

犬の祖先とされているのが狼とされており、「犬は大昔に進化の過程で狼から分かれ、その後独自に進化してきた生物である」とされています。つまり「狼爪」とは犬にとって先祖にあたる狼であった頃の名残とされており、犬として独自に進化をしてきた事による証でもあるのです。そのため、「黒っぽい変なものが犬の足から生えてる!」と慌てる必要性はありません。

しかし中には「そんな黒っぽい爪は見た事がないよ?」という方もいるかもしれません。そのような場合はブリーダーさんが子犬の頃に切除してしまった可能性があるのです。切除する理由としてはやはり子犬の段階なら「狼爪」も柔らかく切除しやすいですし、後々「狼爪」が原因となって怪我をする事が無くなります。また、子犬を買ったお客さんがあとで「狼爪」を知らずにブリーダーの方へ「何だこれは!」とお怒りされたりするのを防ぐためでもあります。

それでもやはり「狼爪」がある場合もあり、例として保健所で引き取った犬や、子犬の引き取り手を探している方から引き取ったりした場合は「狼爪」を切除していないため、「狼爪」を見る事があるのです。

2.「狼爪」は良い物?悪い物?

「狼爪」は犬の進化を示す証とされているのですが、はたしてこれは放置していて良い物なのか?について気になるかと思います。ブリーダーの元で育てられていた犬であれば、子犬の時にこの「狼爪」を切除している事がありますので見る事もありません。

しかし、全てのブリーダーさんがしっかりと「狼爪」を切除するとも限りませんし、全ての人がブリーダーの元で育てられて犬を飼うわけではありません。保健所で引き取った元野良犬や、生まれた子犬の里親として引き取る場合もありますが、その場合は「狼爪」の切除はしておりませんので、「狼爪」を見かける可能性は高いでしょう。では愛犬に「狼爪」があった時、飼い主はどうすればよいのでしょうか?

2-1.「狼爪」は伸びる?

「狼爪」という言葉から爪である事がまずわかりますが、ここでポイントとなるのが生き物の爪は伸びると言う事です。我々人間でも時々爪切りをしなければ爪と皮膚の間に汚れが溜まって不衛生になりますし、うっかり自分の顔や他人の腕を引っかいて傷をつけてしまったり、割れたりして大変な事になります。

一方で犬の場合ですが、犬は普段から爪の部分は地面と接しているので、自然と削れているためによっぽどな事が無い限り爪切りなどは特別必要ありません。しかし、「狼爪」は地面と接する爪ではありませんので、どんどん伸びてきてしまいます。そして、伸びた「狼爪」によって痛々しい怪我を愛犬がしてしまう事だってあるのです。

2-2.「狼爪」が原因でケガをする事がある?

伸びきった爪が危ない事は我々人間でも同じ事ですが、犬にとっても伸びた「狼爪」が原因で怪我をする事があります。怪我の例としては、「狼爪」が折れて足に突き刺さって出血、毛布等にひっかかって骨折してしまう事があります。

このような話を聞くと「切除しなくてはならないのでは?」と思うかもしれませんが、子犬の頃と違って大人の犬だと「狼爪」は固いため、素人が迂闊に切除するのは危険です。そのため、「狼爪」が伸びて危なそうに思った時、折れたりしてしまった時は早めに病院へ行って「狼爪」に関する手術を受けるのが賢明な判断です。とはいえ「狼爪」を取るといっても内容的には手術であるため、出費もありますし犬にとっても痛みやストレスがのしかかります。犬は意思表示ができませんので、「狼爪」を取る手術に関してはまさに飼い主さんの判断次第となるのです。

まとめ

「狼爪」は犬が狼から分かれて進化したことによるものであり、犬にとっては進化の証でもありますので、もし愛犬に「狼爪」があっても決して慌てたりする事はありません。しかし、成長するにつれて伸びてきた場合にやはり折れたり怪我の原因になったりしますので、もしも「狼爪」を温存したい、手術で切り落としたくない場合は飼い主が専用の爪きりやヤスリで削って手入れをしてあげる必要があります。

手入れをする自信が無い場合等は無理に行う必要性はなく、手術で切除するのもまた選択肢となります。ですが手術は犬にとっては大きなストレスとなってしまいますので、「温存するために手入れをするか?動物病院で切除してしまうか?」については犬が意思表示をする事は出来ません。そのため、飼い主が愛犬の事を考えて「狼爪」をどうするか判断してあげてください。

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